多くの咳止め薬に含まれている成分に、リン酸コデインやジヒドロコデインがあります。
アネトン、ブロン、新トニン、小児用ジキニンなど、その種類は書ききれません。
ですが、この咳止めに効果の高いリン酸コデインやジヒドロコデインは、効果が強い分、気をつけなければいけない副作用があります。
今回は、アネトンなどに含まれるリン酸コデインやジヒドロコデインと呼ばれる鎮咳成分の効果や副作用、子供が使う時の注意点について詳しくご紹介していきます。
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リン酸コデイン、ジヒドロコデインってどんな成分?
リン酸コデインやジヒドロコデインは麻薬系鎮咳薬とよばれ、効き目が強力なのが特徴です。
ひどい咳を確実の止めたいときに短期間に使用される咳止めで、コンコンと乾いた痰のからみの少ない咳に効果的だと言われています。
医療用でもコデインを含むお薬は存在しますが、その添付文書(能書)には「連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。」と記載されています。
リン酸コデイン、ジヒドロコデインの副作用って?
非常に高い咳き止め効果を持っているリン酸コデイン、ジヒドロコデインは、モルヒネと似た構造をしています。
もちろん、モルヒネに比べると弱いものの、若干の依存症があるため、長期の服用はおすすめされていません。
それだけでなく、副作用として便秘や口渇、眠気などがあるので、機械や車の運転前には服用を控える必要があります。
便秘はあまり知られていない副作用ではありますが、お客様のなかで、リン酸コデインを含む咳止めシロップを使用してから便秘になったという声も耳にしたことがあります。
そんなに頻度は高くありませんが、重い副作用には、呼吸抑制、気管支痙攣、麻痺性イレウス、排尿障害などがあり、12歳以下の子供への使用には特に注意が必要です。
また、喘息を患っている方はこの麻薬性鎮咳成分が入った薬は絶対に服用しないでください。
気道の分泌を抑制してしまう効果があるため、その分痰の粘度が濃くなることで、なかなか痰がきれず、喘息が悪化してしまう原因になることがあります。
妊娠中の使用はできるだけ控えることとなっています。
また、母乳にも移行するため、授乳中の服用も避けましょう。
子供が使う咳止め薬。コデインを含む場合注意点は?
子供はよく咳をする風邪をひきます。
強く咳き込むと、体力を奪われるだけでなく、嘔吐することもあるため、親としてはなんとかして止めてあげたくなりますよね。
そんなときに、「よく効くから…」とリン酸コデインなど麻薬性鎮咳薬が入ったお薬で対応するのはちょっと注意が必要です。
実は、咳止めとして非常に優秀なコデインですが、2017年4月20日にアメリカは副作用の危険性から、コデインを含む医療用医薬品の12歳未満の小児への使用を禁忌とすることを発表しました。
日本でもすでに12歳未満の小児への使用は制限するように決まっていて、2019年までには12歳未満には使用禁止とするように厚生労働省が働きかけています。
コデインを含まない風邪薬シロップで3ヶ月から使える市販薬にはライオンから発売されているキッズバファリン せきどめシロップSがありますよ。
確かに効果は高いけれど、気をつけないといけない副作用を忘れないで
子供はもちろん、咳が長引くと体力が奪われるし、のども痛いしでしんどいんですよね。
そんなときに、コデイン系の鎮咳薬が入っている薬を飲むと、確かに咳が治ります。
ですが、効果が高い分、どうしても副作用が高くなるのが薬です。
3週間以上薬を飲んでも咳が止まらない場合、風邪ではない可能性もあるので、必ず早めに病院を受診してくださいね。
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